所有する自動車とバイクの話でも書こう。
住処は並、生活も並。
として、何にお金を使っているのかというと、自分の場合は乗り物、すなわち車である。
お金持ちのかたや、節税のためにVIP級のラグジュアリーカーを当たり前のようにお買いになるかたもいらっしゃるだろうが、個人的な感覚ではやはりまだ 、今の日本人はバブリーになるには所得が足りてないんじゃないかと思う。
そしてまた、自分自身の所得も並だと認識せざるを得ないいま、ぼったくりドイツ車よりお得とはいえ、乗り出しで400万近くはするアテンザAWDの新車を所有出来ているだけでも、めっけもんだと思うことにしている。
最早、車は国民的に所有されるべき乗り物ではなくなり、都市部を中心にペーパードライバーが多くなっている。
それに関しては、税制が全てを物語っているとおもう。
車は、必要としないエリアの世帯にとっては嗜好品なのだ。
言わば、タバコやお酒と同じ。
異なると言えば、輸送と旅行が出来る事くらいであろうか。
(車がライフラインの地方については、税制上の優遇措置が要るんじゃないかと思っている)
実用面でアテンザAWDをみたとき、狭い道を苦手とすること、ほとんどの立駐に入れないこと以外に不便となる要素がないと思える。
そりゃあ、ミニバンのような、部屋一つにタイヤが生えて走り回っているような、ハウス的な感覚はない。ハウスが欲しければハウスに居ればいい、これは車だ。そう思う人間にとってそれは“些細なこと”である。アテンザXDはロングクルージング向けとされるが、下道で持て余すかというとそういうことはなく、湧き上がるトルクのおかげで疲労は少なく━━それは、トルクを制御するアクセルワークあってこそではあるが━━ゆとりのあるフロントサス、追従性高く、自然な反応を示すリアのマルチリンクサスのお陰で操舵にも不安がない。唯一の泣き所はフロントヘビーであること、つまりコーナーで突っ込むとつんのめりがちになることであるが、紳士淑女のDセグメントカーであるアテンザでそんなことをしてはいけない。
高速を前提とした長距離航続距離は、FFモデルの62リッターよりタンクが10リッター少ないAWDでも700km。下道オンリーでも、満タンから給油まで500kmは走ることが出来る。それも、軽油で。関東にいたら、東西の大部分に無給油で辿り着けることになる。シートは疲れにくく、Gに負けない程度には固めに粘る足まわりに加え、高速に限って言えばアテンザの欠点であるフロントヘビーがプラスに働き、結果として抜群の安定性が発揮される。アテンザの高速走行は本当に素晴らしいものがあると思う。80~100km/hの領域なんかじゃ、高速走行している感覚すらないのだ。路面の状態にもよるが、なんだか車が停まっているんじゃないか?と錯覚する瞬間がある。それほど、アテンザの高速走行時の、なんというかその、《わたし、いきいきとしてます!》感は、これまで乗ってきたどの車よりも強く感じるのである。
そんな訳で ただ単に車と過ごすのであれば、実はアテンザだけで足りてしまう。
そんなオールラウンダーな車を持って居ながら、50万レベルとは言えバイクまで持っているのは、ただひたすらに二輪に対する憧れがあったことと、何よりも外の空気を肌で感じながら、体を傾けて走る開放感が好きだからだ。
言ってしまえば完全に、趣味である。
通勤で使っている訳ではない・・・。
乗り物を2台持ちにして暫く経ったが、やはり洗車と整備が二倍、とまではいかないが、それなりの手間になることが面倒と感じない訳ではない。
自分の性格からだろうか、二つを同時に愛でるのはそれなりのエネルギーが必要だと感じるのである。
最初の車、MR2ターボには本当に色々と教わった。毎日この車で走れることに心底感激していたもんである。それからバイクに移行しようとしてやめ、結局FC3Sにしてノーマルのまま5年乗ったが、この車にも気持ちを続けていけた。よくある、“結婚を機に”のパターンで手放してしまったが、あれは本当に、機械として好調を維持していた貴重な一台だったと自負している。(※)
それで、今所有しているのはアテンザと、ニンジャ250。
前者がオールラウンダーなので、比率としてはニンジャのほうが低くなっているが、それでも時々走り出し、250ccにしてはパワーがあり、13000rpmまでフケるカワサキの180°クランク仕様のパラツインエンジンの味を楽しんでいる。
アテンザには特に何もカスタムパーツはつけていない。フロントを中心に足まわりを少し固めたいが、お財布に余裕が出来るまでお預けになりそう。
ニンジャ250は、おそらくほぼほぼノーマルのままで乗り続けるだろうが、Twitterのフォロワーさんのニンジャの華麗なカスタムに衝撃を受けた。。。自分色で飾るのはいいことね。
要するに、複数台の乗り物を持つならば、何か一つに全力!だけでなく、バランス感覚が重要なのかもしれません。
※:RE乗りにしか判らない用語だが、手放す段階でいずれのローターも圧縮が7.9~8.2の当たりエンジンだった。タービンもリビルドの純正に換えたばかりで、とても元気なマシンでした。無事に走りつづけていてほしい、と願うばかり。