例の、今をときめくUber EATSの話。
▼発言者さんのオリジナルのツイート
https://twitter.com/june_ya/status/1180460550435721217?s=21
トピック自体は、Uber EATSを「ポジティブ」に捉える人と「ネガティブ」に捉える人との真っ向勝負になっており、ああいつものツイッターランドだなぁ、以外の感想は特にないのだが、1つ気になることはあった。それがこのエントリーのタイトルの話。勿論、岡持が運ぶアレなしで現実的に運べるのか?という条件付きで。
身も蓋もない感想を述べると、日頃からバイクを乗り回す人間としては
「ムリ。こぼれるし、こぼれない容器であっても中身に確実に影響を及ぼす」
「パニアケースでも付けない限り、むき身の二輪には各々特有のにおいがつく。それが許容される必要アリ」
このような感想になってしまう。
いずれにしても何らかの"影響"からは不可避なのだと思っている。
ココで言う「二輪」とは勿論、ママチャリやロードバイクを含む所謂自転車、原チャ、軽二輪、普通二輪、大型二輪を含むバイクのことであり、デリバリー専用ケースを装備する車両は対象外。同じバイクでもパニアケースやリアケースを装着するものがあるが、それはデリバリー専用車相当の対策ということでここでは特に問題として取り上げない。
◼️二輪は揺れる
二輪は構造上、いかに乗り心地を良くしたところで四輪車ほどの安定感を得ることは出来ない。同じ段差でも、片輪で衝撃を吸収して水平を保つ四輪車には、どう対抗したところで二輪車はかなわない。前後共に高性能なサスペンションを装着するバイクであってもそうだし、車輪がフレームにリジッドの自転車は当然、鋭い段差から逃れる術は無い。
汁物を運ぶとき、その衝撃がダイレクトにやってきたらどうなるだろう。ラップした程度の甘い防水ではいずれこぼれる。仮に完璧な防水対策を取られていても、中身がシェイクされることから逃れることは出来ないだろう。汁物はただこぼれなければ良い訳ではない。だから岡持のカブは専用の運搬機を装着して水平を保ち、盛り付けた時の状態を極力保とうとするのだと考えられる。当方はUber EATSの経験は無いしただの想像でしかないが、想像通りに主力がロードバイク乗りなのだとしたら、彼らの多くは立ち漕ぎや急なターン、加減速で中身をこれでもかというほど揺らすのではなかろうか。なにせ時間との勝負なのだから、運転に遠慮はない。いまや警察官でさえ守らない逆走も平気で行い、歩行者の間をスラロームし、道交法どこ吹く風で目的地までの最短距離を疾走しているのではないか、と容易に想像がつく。いずれにせよ、ターンで傾き、段差で跳ね、更に自転車は漕ぐ動作で左右に揺れる。食べ物はシェイクされても無事なものを選ぶのが妥当と言える気がしている。
◼️二輪は臭う
バイクなら必ず、排ガスの臭いが大なり小なり付く運命にある。自転車は? もちろん、背負っている間、運転手の汗や体臭が染み付くだろう。二輪は常に外気にさらされる関係上、そばを走り抜ける何かを含め、色々な臭いをまとって走っている。個人的には真夏のオーダーは回避したいところである。どんなに厳重に包装したところで、真空パックでも無い限りは外装から臭いが移るもんだし、仮に移らなかったにせよ外装は被害を受けるわけで、岡持やパニアケース等、セパレートのケースで武装しない限りは個人的にはキツいものがある。汗だくで配送を頑張るニイチャンには申し訳ないが、たとえ防水であってもしみるものはしみるのだ。
◼️何ならば二輪に任せられるだろう?
汁物NGと言いたいがために延々と色々書いたが、何ならば二輪、特に制約の激しい自転車の運搬に耐えるだろうか?
既に指摘されてるとおもうが、冷めたらアウトのフライドフーズや、温くなったら死の冷蔵・冷凍物もUber EATSと相性が悪いと思う。
ならば、何なら?
冷めてもだめ、温くなってもだめ、汁物NGときたら、常温可能で乾物、またはミックスされても痛くない密封もの(レトルトパウチ、紙パック、缶、粉や固形)ということになるだろうか。バイクはまだ、密封仕様のケース装着で臭いの対策は採れるが、揺れることからは逃げられない。揺れたらハンバーガーやピザなんかは簡単に崩壊するし、牛丼だって偏って汁がご飯とミックスされてしまう。
そういった制約を受けない品物か、受けても大丈夫なものを選ぶ、または受けない工夫のされた運び方を編み出すしかないのだと思っているが、「けしからん」勢と「とにかく認めろ」勢がやりあっている現状を鑑みるに、この新しいサービスが起こしている火種についてはしばらく収束しないんだろうなぁ、と思う次第。