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【比較】カワサキ・エストレヤ vs ニンジャ250

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【比較】カワサキ・エストレヤ vs ニンジャ250

需要はなさそうだが、当方が書きたいので書くことにする。


項目Ninja 250Estrella
排気量248cc249cc
エンジン形式水冷並列2気筒DOHC 空冷単気筒SOHC 
タンク容量17l13l
全長2.015m2.075m
全幅0.715m0.755m
全高1.165m1.055m
シート高0.785m0.735m
ホイールベース1.41m1.41m
最大出力/回転数31ps/11000rpm18ps/7500rpm
最大トルク/回転数21N・m/8500rpm18N ・m/5500rpm
圧縮比11.39.0
ブレーキ(前)シングルディスク290mmシングルディスク300mm
ブレーキ(後)シングルディスク220mmドラム180mm
車重172kg161kg
燃費25.7km/l(WMTC)31.5km/l(WMTC)
最小回転半径2.4m 2.4m
キャスター角26°27°
エンジンオイル容量2.4l2.0l
ギア比2.600
1.789
1.409
1.136
1.000
0.892
2.636
1.733
1.300
1.050
0.833
表:スペック比較


ニンジャ250と、エストレヤのスペックを並べるとこのようになる。
性能面で最も違いが顕著なのは、勿論エンジン。絞り出してる馬力のレベルが違う。トルクも違う。レブリミットは書いてないが、エストレヤが8500rpmで頭打ちするのに比べ、ニンジャ250は13000rpmを超える回転が許容される。その高回転サウンドは、昔のバイクほどではないだろうが、さながらさかりのついたネコの声のようにそそられる魅力を持っているし、高回転まで回すことで得られるトルクとパワーはエストレヤより二段階ほど上である。
その他の項目は、数値の上では大して変わらないのだが、こと運動性能で言うならニンジャ250の圧勝である。
しかしバイクはその趣味性の高さから、性能=価値と、必ずしもならない側面がある。
シーン別に比較してみようと思う。
◆シーン:市街地
[市街地の特徴]
・ストップ&ゴーが多い
・低速走行が多い
・運転によってはターンのツキ(反応)が大事
・もともと騒音が高めのエリアのため、夜間以外はさほどエンジン音が気にならない
[所感]
イメージとしては、都区内全般、名古屋市内、大阪市内、福岡市内レベル。
ストップ&ゴーが多い点を考慮すると、発進と停止がより穏やかなエストレヤがやや有利であるが、エストレヤは決して発進加速の高いバイクではない。後続車が強く加速し、直ちに距離を取りたいと思った時に必要となる絶対的パワーや、隣のレーンに素早く移る俊敏性、直ちに停止するためのストッピングパワーではニンジャ250に軍配が上がる。(フロントディスクブレーキの径はエストレヤのほうがわずかに大きいが、止まる力はニンジャ250のディスクブレーキのほうが上。)信号からの加速で一般車をリードしながらの市街地走行をするのであれば、ニンジャ250のほうが合うだろう。逆に、左車線をゆったり、流れに沿って走るのであれば、発進と停止がゆるやかで、シート厚にゆとりのあるエストレヤが、尻の観点で言えばより快適に走れることだろう。低中速のトルクが先代より増したと言われるニンジャ250だが、4000~5000rpm程度までの加速は一般車とあまり変わらない。どの市街地かにもよるが、リードするには相応の回転数をキープし、加速時には尻グリップ、減速時にはニーグリップを多用することになるだろう。幸い市街地は元々の騒音レベルが高く、多少バイクが高回転まで引っ張っても誰も気にしねぇ。誰も気にしねぇってのは大事な事だぜ?ロック。怒る人が居ないってことだからな。
 見た目的にどちらのバイクが市街地に似合うか・・・主観の話だが、強いて言えば根がスポーツバイクのニンジャ250より、やや意識高い系に属するエストレヤのほうが合うかな?と思える。
◆シーン:郊外
[郊外の特徴]
・平均速度が高くなる
・直線が比較的長く、信号の間隔も長い
・平坦、或いは長い坂が続く事が多い
・騒音は大して目立たないが、エリアによっては民家と隣接しているため注意
[所感]
イメージとしては、郊外の幹線道路やバイパスなど、現実的な平均速度が50~80km/h程度になるエリア。
 平坦な道路を定速で流すぶんには、ニンジャ250もエストレヤも大して変わらない。速度が上がるぶん、よりエンジンの振動が低くスムーズなニンジャ250のほうが快適性は上かもしれないが、この速度域ならばエストレヤで困ることは皆無だろうと思う。フラつかない、真っ直ぐ走る=直進安定性でいえば、エストレヤが秀でる。下道にありがちな路面のギャップも、柔めに出来ているエストレヤのショックのほうがライダーの尻には優しい。60km/hでエストレヤのトップギアだと約4000rpm。最も加速と振動のバランスの良い速度域ではある。
 他方、この手の道路は、地方によっては半ば高速道と化していることも多い。その場合、80km/h越えで加速力が鈍り、エンジンの振動も強くなってくるエストレヤをダルいと感じるライダーも居るものと思う。エストレヤはネイキッドのクラシックタイプのバイクである。よく考えられた防風効果のあるカウルのついたニンジャ250と比べると、速度を上げるほど色々な意味で不利になっていくのである。
◆シーン:高速道路
[高速道路の特徴]
・速度が80~120km/hと高くなる
・信号も交差点もなく、歩行者もいない
・平坦、或いは長い坂が続く事が多い
・騒音を気にする人は、原則いない
[所感]
高速は、率直に言ってニンジャ250の勝ちである。直進安定性と燃費以外で、エストレヤが秀でる要素はないと言って良いだろう。ニンジャ250自体、軽車両ゆえ100km/hを越えると風の力に負け始める訳だが、現実的に120km/hに比較的楽に到達でき、その状態でライダーへの負担が低く、左に右にキビキビ動けるキャパシティ、高速域についてはもはや、エンジンパワーの差がそのまま出ていると結論付けざるを得ない。最高出力が31馬力のニンジャ250は120km/hまで、その60%程度の馬力しかないエストレヤは、80~90km/hが現実的な速度域になると個人的に思っている。
 ライダーなら肌で体験していることだが、高速域を走ることで体に風が当たるほど、体力は加速度的に消耗する。ハーレー等で派手なカウルやグリップガードを付けているのは、快適にクルージングしたいからに他ならない。もしエストレヤで高速道路を少しでも快適に過ごしたいの願う諸氏がおいでなのであれば、スプロケット交換でハイギア化することと、気に入るのがもしあれば、カウルを付けることをお勧めしたい。記憶違いでなければ、近年の年式のエストレヤはローギア化されている。ただでさえ高回転は振動的にキツいエンジンである。高速走行を見据えるのであれば、せめて100km/hを5000rpm台で走れるようにしたい。それでもなお、足元のステップからは単気筒ならではの振動が伝わってくる。それはフレーム自体からくる振動であり、これを消すことは恐らく不可能だろう。筆者はそれも納得の上でエストレヤを購入したが、高速移動を重視するのであれば、素直にカウルつきスポーツバイクをお勧めしたい。
◆シーン:峠道
[峠道の特徴]
・激しいアップダウンとカーブの連続
・信号は少ない
・人も少ない
・騒音は山々に響く
[所感]
峠道は、あらゆるバイクにとって、本領を発揮できるパラダイスである。激しい上り坂も、下り坂も、ヘアピンカーブも、その複合コーナーも、自動車では斜めに向いても手の届かない機動力で駆け抜けることが可能である。そうは言っても、速度自体は100km/hなんか通常走行ではあり得ないから、エストレヤでもニンジャ250でも、その軽量を活かして存分にワインディングを楽しむことが出来るだろう。強いて言えば、急勾配でギアダウンさせないとパワー負けするエストレヤより、高回転でハイパワーを維持してぶち抜けられるニンジャ250のほうが、走りでは分がある。バンク角もニンジャ250のほうが深く取れるため、攻めた走りをするのであれば、多くのライダーにとってはこちらが賢明な選択ということになる。
 ところで、峠道は攻めて走るものなのだろうか?バイク乗りの多くはYESというかもしれない。迫り来るコーナーの手前までブレーキを我慢し、クリッピングポイントからスロットルを開けて加速する、そういうスポーツ性こそがバイクだ、という意見も多いだろう。だが、峠に折角来たのなら、自然を味わいながらゆっくり走るのも一興なのは確かである。
高回転を絞り出した時のニンジャ250のパワーは、それなりに魅力的である。ただそれは、少なくとも民家がそばにないところで堪能するようにして欲しい。近年の法規制に対応しているとはいえ、レブリミット付近のニンジャ250の騒音は結構な勇ましさである。
◆シーン:加速
いくつかの加速操作パターンでの感覚を、あやふやな表現で書いてみる。
①通常加速(スロットル余裕あり)
◆ニンジャ250:
1速→5000rpm「ブゥーーーン(出だしはまぁ、、こんなもんか)」
2速→6000rpm「ブィィーーン(なかなか良い、、)」
3、4、5、6速→以下同文
◆エストレヤ:
1速→5000rpm「バルルルル(ローギア低過ぎ、、シフトアップアップ)」
2速→5000rpm「バルルルル(ようやく乗ってきた)」
3速→5000rpm「バルルルル(( ´ー`)フゥー...)」
4速→5000rpm「バルルルル(もう少し引っ張ろうか、、?)」
5速→4000rpm「バルルルル(やはりこのへんがちょうどいいギア比やの、、)」
シフトアップ→「アッ5速だった」
(加速→書きかけ。後日追記)
◆総合評価
総じて、
「気合いを入れて、名の通り忍者のように走り抜けたい人」
には、ニンジャ250が、
「速度は低くていいからオシャレ方向に振った、味があって乗りやすいバイクが欲しい人」
には、エストレヤがお勧めである。
パフォーマンス、つまり目を三角にして点と線で走るスタイルを好むのなら、ニンジャ250から650、1000、あるいはZX-10Rなど、どんどんステップアップしていくべきだと思う。ニンジャ250は、その入門機として完璧なバランスとポテンシャルを兼ね備えねているだろう。シートが少し薄いのを除いて、ニンジャ250はオールラウンドに優等生である。一時期は軽二輪の年間販売数一位を獲得した人気モデルであるが、多用途にお安く対応できる間口の広さがニンジャ250や、その後追いであるCBR250R、YZF-R25の特徴だと言えるだろう。
 エストレヤは、どんなかたに向いているか?
走りながら一呼吸おく余裕を持ちつつ、周りの景色を味わう走り方が、最もエストレヤが活きるスタイルのように思える。バイクは速くなければ意味はない、そう考えるのであればパワー至上主義で構わない。エストレヤはそうしたスタンスとは真逆の、空冷単気筒の味をシンプルに楽しむイージーライダー向けのバイクである。
長くなったが、カワサキの250ccモデル2種につき、思うところを述べてみた。

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